不妊治療検査の内容と費用をまとめた〜実際の私の結果は?


不妊治療には検査が欠かせません。いろんな検査を行って同時に治療していきますが、具体的にどういった検査で何が分かるのか、費用はどのくらいかかるのかをまとめました。私が実際に受けた検査の内容や結果についても記しましたので、参考にしてください。第一子を授かるまでの不妊治療歴と費用を時系列に日記にしたには実際の不妊治療の検査歴と治療歴が書かれていますので、こちらも一緒に読むと分かりやすいと思います。

問診:約3000円

不妊治療クリニックでは、既往歴、家族歴、月経周期、月経痛の有無、結婚歴、妊娠歴、不妊歴などの問診を必ず取っています。

月経周期・基礎体温表

月経周期が長い→多嚢胞性卵巣症候群
月経周期が短い→黄体機能不全

月経痛・月経血

月経痛が強い、月経血が多い→子宮内膜症、子宮筋腫

私の月経周期・基礎体温表は?

私の月経周期は30〜37日前後で、基礎体温表も問題ありませんでした。特に月経痛がひどいとか月経血が多いということもありませんでした。

超音波検査:約3000円

超音波検査で子宮や卵巣の状態を観察します。膣内に超音波装置のプローブを入れるだけなので、ほとんど痛みはありません。

子宮

子宮筋腫、子宮腺筋症などが診断できます。また、子宮内膜が厚くなると排卵が近いということが分かります。子宮内膜が薄すぎると妊娠しにくいと言われています。

卵巣

卵巣腫瘍などが診断できます。また、卵胞の発育の程度を知ることができ、排卵日を予測できます。

私の超音波検査の結果は?

今までも子宮頸がん検査と一緒に超音波検査は受けたことがあり、異常を指摘されたことはありませんでした。不妊治療クリニックでも超音波検査は異常なしという結果でした。

血液検査:約3万円

感染症検査、風疹抗体価検査、クラミジア抗体検査、甲状腺ホルモン検査、ホルモン検査、抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査などを行います。

感染症検査:約7000円

B型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒(TPHA)などの検査を行います。これらの感染症は不妊と関係しているというわけではなく、妊娠したときの胎児への影響や第三者への感染予防のために検査をしています。

風疹抗体価検査:約5000円

風疹の抗体価が低いと、お母さんが風疹にかかったときに赤ちゃんが先天性風疹症候群になるリスクがあります。現在30代の方は風疹の予防接種を2回受けていない人が多く、先天性風疹症候群の発症が近年多くなっています。妊娠してしまうと風疹の予防接種が受けられないので、妊娠前に抗体価を検査して低いようであれば風疹の予防接種を受けた方がいいでしょう。

クラミジア抗体検査:約5000円

クラミジア(C.トラコマチス)の感染は卵管閉塞や卵管周囲癒着のリスクです。クラミジアの症状は軽いため、気付かないうちに感染していることが多いです。クラミジアの感染は胎児にも影響があるため、夫婦とも抗生剤をしっかり内服して治療する必要があります。

甲状腺ホルモン検査:約2000円

甲状腺機能低下症や甲状腺機能亢進症などの甲状腺ホルモン(TSH、T3、T4)の異常が原因で不妊になることがあります。甲状腺機能低下症は症状が出づらいこともあるので、一度検査しておくといいでしょう。

ホルモン検査:約1万円

月経の始まった日を1日目として、3日目から5日目までの間に血清のFSH(卵胞刺激ホルモン)、LH(黄体形成ホルモン)、プロラクチン(PRL)、エストロゲン(E2)を測定します。下垂体機能低下症や黄体機能不全、多嚢胞性卵巣症候群などが分かります。

抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査:約7000円

卵巣機能の予備能力を知り得る有力な指標となり、卵巣年齢とも呼ばれています。胞状卵胞数(卵子の在庫)を示唆していると言われています。数値が低い場合、規則正しい生活、適度な運動、十分な睡眠、禁煙などを心がけるとよいそうです。

6以上:〜30歳未満
6〜4:30〜34歳
4〜3:34〜36歳
3〜2:36〜38歳
2〜1:38〜41歳
1未満:42歳以上

私の血液検査の結果は?

感染症やクラミジア抗体は陰性でした。風疹抗体価は勤務している病院で毎年調べていてしっかりあることを確認しています。甲状腺機能も問題なく、ホルモン検査も異常はありませんでした。抗ミュラー管ホルモン(AMH)検査の値は2.34と実際の年齢(33歳)より低かったです。AMH値を上げるには規則正しい生活や適度な運動、十分な睡眠ということですが、医師として多忙な生活を送っており、不妊治療クリニックに通いながら当直をこなしていたため、規則正しい生活や十分な睡眠を取ることは不可能でした。

TPHA(ー):梅毒は陰性
HBs抗原(ー):B型肝炎は陰性
HCV抗体(ー):C型肝炎は陰性
HIV抗原・抗体(ー):HIVは陰性
抗ミュラー管ホルモン 2.34:36〜38歳相当の卵巣であり、33歳の実際の年齢より低い
C.トラコマチスIgG抗体(ー):クラミジアにかかったことがない
C.トラコマチスIgA抗体(ー):クラミジアに現在かかっていない

E2 32.8:エストロゲンは異常なし
FSH 6.8:卵胞刺激ホルモンは異常なし
LH 1.0:黄体形成ホルモンは異常なし。LH/FSH比≧1だと多嚢胞性卵巣症候群の可能性。
PRL 5.2:プロラクチンは異常なし

TSH 3.29:甲状腺刺激ホルモンは異常なし
FT4 1.5:甲状腺ホルモンは異常なし
FT3 3.2:甲状腺ホルモンは異常なし

 子宮卵管造影検査:約7000円

子宮頸管の入り口から造影剤を注入しレントゲン撮影をして、子宮の形や卵管の通過性を見ます。月経直後に行います。痛みを伴う検査です。特に卵管が閉塞している場合はかなり痛くなります。卵管の狭窄がある場合は検査の後に妊娠率が高くなることが報告されています。

子宮の形

子宮の形が異常ではないかどうかが分かります。子宮が左右二つに完全に分かれている双角子宮、内腔のみが左右に分かれている中隔子宮などがあります。そういった子宮奇形がある場合は手術が必要なことがあります。

卵管の通過性

卵管の閉塞や狭窄が分かります。卵管閉塞がある場合は手術が必要になったり体外受精でないと妊娠しない可能性が高くなります。

私の子宮卵管造影検査の結果は?

かなり痛いと聞いていたので覚悟して受けましたが、生理痛のひどいバージョンの鈍痛で、耐えられない痛みではありませんでした。私の子宮の形は異常なく、卵管の閉塞や狭窄もありませんでした。

フーナーテスト、頚管粘液検査:約1000円

フーナーテストと頚管粘液検査を一緒に行うことがほとんどです。排卵日を確定して性交渉後に受診して検査を受けます。

フーナーテスト(ヒューナーテスト、性交後試験)

フーナーテストは、排卵日頃の朝に性交渉を行い、頸管粘液中に精子が進入したことを確かめる検査です。超音波検査で排卵日を確定し、その日に性交渉を行い、膣分泌物中の精子の数を調べます。精子の数が少ない場合は、精子の運動性が不良、抗精子抗体があるなどの原因が考えられます。

頸管粘液検査

排卵日には頚管粘液の量が増加し、良好な頸管粘液が存在している時にだけ、精子は子宮内に進入できます。頸管粘液の量が少ない場合や粘稠性が高い場合には、精子が子宮腔に進入できずに不妊になります。

私のフーナーテスト・頚管粘液検査の結果は?

フーナーテストは性交渉の日程を指定されて、その日に必ず性交渉を行わなければならないので、夫婦ともに緊張する検査でした。フーナーテスト及び頚管粘液検査は全く問題ありませんでした。

精液検査:約5000円

人工授精や体外受精と一緒に行われることが多いです。精子量、精子数、運動率、奇形率などを調べます。

精子数

精子数が少ない場合は無精子症や乏精子症と診断されます。その場合は顕微授精が必要になります。

精子の運動率

精子の運動率が悪い場合は精子無力症と診断されます。その場合は顕微授精が必要になります。

私の夫の精液検査の結果は?

夫の精液検査の結果はすべて良好でした。

着床障害・不育症の検査

一般的に初診から体外受精までに行う検査は上記までですが、胚移植を4回以上繰り返しても着床しない場合、着床障害や不育症を疑って検査します。

血液検査:約10万円

免疫異常や染色体異常がないか調べます。膠原病などの免疫機能障害では自己抗体により妊娠しづらくなります。

子宮鏡検査:約3000円

子宮鏡検査では子宮内の状態や卵管の入り口の状態を観察します。子宮内膜ポリープや慢性子宮内膜炎、卵管の閉塞や狭窄などが不妊の原因になります。

腹腔鏡検査:約20万円

お腹から腹腔鏡を挿入して腹部内腔を観察する検査です。子宮筋腫や卵管周囲癒着などの状態を確認し、そのまま治療することも可能です。

子宮内膜組織検査:約1万円

子宮内膜組織を採取し、顕微鏡で形質細胞を確認します。慢性子宮内膜炎は着床障害の原因になりますが、症状はほとんどありません。CD138というマーカーの形質細胞が増えるため、子宮内膜病理組織検査およびCD138免疫組織化学染色で診断します。

子宮内細菌培養検査(ALICE):約5000円

子宮内膜組織を採取し、原因菌を同定します。慢性子宮内膜炎の原因菌と抗生剤の効きやすさをALICE検査で調べ、適切な抗生剤治療を行います。子宮内膜組織検査と同時に行います。

子宮内膜フローラ検査(マイクロバイオーム検査、EMMA):約4万円

子宮内の常在菌の割合を調べる検査です。子宮内の乳酸菌(ラクトバチルス菌)が多いと妊娠率が高いことがわかっています。乳酸菌が少ない場合は抗菌薬で治療を行います。

子宮内膜受容能検査(子宮内膜着床能検査、ERA):約12万円

子宮内膜組織を採取し、遺伝子発現を分析して、着床の窓が開いているかを調べる検査です。子宮内膜が受精卵を受け入れる期間は限られており、その期間を着床の窓(implantation window、着床ウィンドウ)と呼んでいます。この期間には個人差があり、反復着床不全では着床の窓のずれが起こっていると報告されています。 その期間のずれがある場合、時間をずらして胚移植を行うことで妊娠の可能性を高めることができる可能性があります。

私の着床障害・不育症の検査の結果は?

私はS産婦人科で採卵3回、移植3回行っても着床しなかったので、着床障害・不育症の検査を勧められました。まずは免疫機能や甲状腺機能、ビタミンD、染色体検査を含んだ血液検査を行いました。

第Ⅻ因子がやや低めのため、バイアスピリン(抗血小板薬、血をさらさらにする薬)を内服して移植することになりました。また、ビタミンD欠乏もあり、マルチビタミンのサプリを内服開始しました。しかし、S産婦人科では妊娠には至りませんでした。

腹腔鏡検査や子宮内膜組織検査、子宮内膜受容能検査も勧められましたが、すべて痛みを伴う検査で費用もかかるため、Kレディースクリニックに転院して仕切り直すことにしました。その後、Kレディースクリニックで移植3回目に妊娠判定をもらうことができました。Kレディースクリニックでは、バイアスピリンやマルチビタミンを内服しませんでしたが、無事に妊娠することができました。第Ⅻ因子が低いといっても軽度であり、またビタミンD欠乏も日本人では約90%が当てはまるそうです。かなりのお金(約10万円)を使って着床不全の検査をしましたが、私にとっては意味がありませんでした。

LA-DRVVT法
T1 36.5
T2 37.8
T1/T2 0.96:抗リン脂質抗体症候群の自己抗体検査。1.3以下が正常。
APTT 30.1:血液凝固能の検査。30〜40秒が基準値。
プロテインC活性 104:血液凝固能の検査。64~146%が基準値。
プロテインS活性 88:血液凝固能の検査。63~135%が基準値。
第Ⅻ因子 53% LOW:血液凝固能の検査。50~150%が基準値。
抗PE IgG抗体:抗リン脂質抗体症候群の自己抗体検査。
キニノーゲン添加 0.130:0.3未満が基準値。
キニノーゲン非加 0.095:0.3未満が基準値。
抗PE IgM抗体
キニノーゲン+ 0.160:0.45未満が基準値。
キニノーゲンー 0.258:0.75未満が基準値。
抗核抗体 半定量 40倍:自己抗体検査。40未満が基準値。
抗CL-βGPI抗体 1.2以下:抗リン脂質抗体症候群の自己抗体検査。3.5未満が基準値。
抗CL抗体IgG 8以下:抗リン脂質抗体症候群の自己抗体検査。10未満が基準値。
抗カルジオリピンIgM抗体 5以下:抗リン脂質抗体症候群の自己抗体検査。8未満が基準値。
TSH 1.102:甲状腺刺激ホルモン検査。
FT3 2.9:甲状腺ホルモン検査。
FT4 1.26:甲状腺ホルモン検査。
25−OHビタミンD 16:20〜30ng/mlはビタミンD不足、20ng/ml未満はビタミンD欠乏。
Th1/Th2
Th1:INFγ+IL4- 15.8%
Th2:IFNγーIL4+ 4.8%
Th0:IFNγ+IL4+ 1.9%
:IFNγーIL4- 77.5%
Th1/Th2比 3.3:免疫能検査。Th1/Th2比が10以上と高いと着床障害となる。
NK細胞活性 10%:免疫能検査。18〜40%が基準値。

染色体検査:Turner症候群などの染色体異常の検査。夫婦ともに異常なし。

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